【臨床開発職】CRA職をやって感じる入社前と入社後のギャップ

こんにちは。なーとし(@naaaaaaato2018)です。

「就活で臨床開発職(CRA職)を目指したいんだけど、実際どんな感じなんだろう?」
「未経験CRAとして中途入社しようかと悩んでいるんだけど、実態が見えにくいなぁ」

と思われる方向けに、実際にCRA職として働いている私が、入社前と入社後のギャップについてお話したいと思います。

ギャップ1:CRA職は減点方式の仕事である(症例登録は除く)

このギャップが8割を占めているといっても過言ではありません笑

社会人になる前の仕事に対するイメージはこんな感じでした。

「一人一人にノルマが課されていて、それを達成していくことになるんだろうなぁ」
「成果を出せば出すほど周囲から評価されて、昇格も早いんだろうなぁ」

しかし、実際のCRA職は違いました。

CRA職はモニター職とも呼ばれ、職務は「治験薬の有効性と被験者様の安全性を確認するために行われている治験が、適切に病院で行われているか確認すること」となります。

従って我々CRA職に対する基本評価は、「病院でいかにプロトコルから逸脱せずに治験を実施できているか」が基準となります。

そのために、CRAは病院のスタッフに対してリマインドをしたり、適切に予防措置や再発防止策を立てることが重要になります。
また、対応が遅い病院スタッフ側へのアクションも積極的に行い、適宜軌道修正をしていくことも必要になってきます。

まとめますと、「病院で行われている治験のクオリティの担保」はCRAにとって基本点であって、そのクオリティが低下するに伴い、CRAの評価も減点されていくということです。
(言い換えると、加点評価方式ではない。)

そのため、CRA職としての評価を加点していくためには、リーダーシップやチームへの貢献などの+αが必要というのが実情です。
(私の+αに対する考えについては、「【臨床開発職】今後臨床試験を行う上で、生物学の理解が必須となる!(今のうちに錯覚資産を活用しよう!)」の記事をご覧ください。)

但し、+αに関しては、「【キャリアに悩む方必見】キャリアアップをするために、考えておきたい3つの視点」記事中の、③中心方向のキャリアアップに通じますので、早めに意識しておいたほうがいいポイントだと思っています。

しかし、症例登録だけは話が別です。

担当試験に何人の被験者を登録したかが、唯一CRA職として加点方式で評価されるポイントになります。

実際、優秀なCRAが得意なポイントも、症例登録であることが多いです。

「そういうの苦手だなー」と思う方もいますが、慣れます笑。
また、担当病院の先生がやる気満々だと、CRAが何もしなくても症例がガンガン登録されますので、初めの頃はそういう病院担当になることを祈りましょう笑。

ギャップ2:想像よりもスケジュールがタイトで、追われる日々が続く

CRAの仕事には大きく分けて2種類あります。

内勤:各種申請資料の作成、治験実施に必要な備品の発注、病院スタッフからの問い合わせ
外勤:病院へ訪問して、SDVを行う

特に内勤の各種申請資料については、期限が厳密に定められていますので、キツキツの時は超ハードです。

優先順位付け失敗すると残業まみれになりますし、複数の治験を担当すればするほど、優先付けの重要性は増していきます。

また実は外勤もスケジュールが非常にタイトになります。

というのもCRAは、1つの病院へ行く頻度というものが事前に規定されているので、1回の訪問でできるだけ多くの症例に対してSDVを行わなければなりません。

ですので数か月に1回の機会を存分に活かすため、入念な事前準備は必須ですし、外勤当日は一心不乱にSDVし続けます。

時には昼ご飯をスキップすることもありますが、それでも終わらないことも多いですね。。。

CRA職にとって最も重要なスキルは、スケジュール管理能力なのかもしれません。
(CRAが社会人基礎力を高める際に、うってつけの職と言われている理由の1つだと思います。)

また逆に、CRAが激務と言われる理由も、このスケジュールのタイトさに起因しているなと感じることも多いです。

ギャップ3:現場感の重要性が分かった

就活の時にコンサル業界もちょっと見ていた私ですが、その時に頻発していた「現場感」という言葉。

「現場感ってなんだろう?なんとなく上から指示してるコンサルってかっこいい気がする」

なんて考えていたものですが、実際に仕事を始めると現場感とはどういうものか掴めてきました。

臨床開発の現場で起きた事例を挙げますと、

”プロトコル案が検体の回収から海外のラボへの到着までの期間が1日しかない”
”マネジメント部門からの指示が、病院側の体制を一切考えていなくて、対応不能”
”電子機器を使って収集されたデータの取り扱い方を、マネジメント部門が分かっていない”

つまり現場で起きていることを知らない・分からない人が理想論で指示を出してしまうと、実現不可能な空論だけが生まれてしまうんです。

学生の頃の自分なら、「ありえない!!!」なんて思うことが、社会では当たり前なんですね。

思いのほか、この社会は適当な感じで回っているようです笑。

ですが、上で挙げている事例に対して適切な対応方法を知っているのは、現場での経験を培った人だけですし、その経験が他社員に指示を出すうえで極めて重要であることを学びました。

CRAとして働くことで培った現場感は、プロトコルの立案やプロジェクトマネジメントに活かせるだけでなく、医師が抱えている問題の把握や、日本の医療機関の体制の理解に繋がるので、非常に有益だと思います。

結論:CRA職で入社してよかった気がする

いかがでしたでしょうか?

上記3つが、私が入社前後で分かったギャップになります。

CRA職を通じて、「社内外の人間との交渉やコミュニケーション」、「他者のマネジメント」、「医学薬学の専門知識」、「英語」、「医療ニーズの把握」、「日本の医療機関体制への理解」を含め、着実に力をつけられている(市場価値は高まっている)と感じられますので、CRA職を選んでよかったのかなと思っています。

CRA職に興味があるけど、今一歩踏み出せない方は、Twitter(@naaaaaaato2018)経由でぜひご連絡ください!
いつでも相談に乗ります!!

CRAを目指す方へは、【PR】記事「【医薬品業界志望者向け】就活で内定を獲得するためのガイドライン」の記事も合わせてご覧ください。

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ではではまた~

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