【ノウハウ公開】学生3年間で論文を7報Publishした方法

こんにちは。なーとし(@naaaaaaato2018)です。

さて今回は、学部4年から修士2年までの3年間で論文7報のPublish (2報:筆頭著者、3報:第二著者、2報:第三以降の共著者)に成功した私が、どうやって実験スケジュールを組んでいたのか、ノウハウを公開したいと思います。
(卒業後にPublishされた論文もいくつかありますが、それは割愛しています。)

尚、私達が投稿してきた雑誌のImpact Factor平均値は、4.5~5といったところです。
(これを高いと見るか低いと見るかは、お任せします。)

前提条件:科学が好きであること

ノウハウ公開の前に、1つ大事な前提条件があります。

それは、「科学を好きであること」です。

科学嫌いな人にノウハウをお伝えしても、絶対に再現できないので、止めた方がいいです。その分、他のことに全力を尽くすことを強くお勧めします。

但し、「今はまだそんなに好きじゃないかも」という方は全然OKです。

私も研究室に入りたての直後は、「がんの研究したいな~」くらいの思いしかなかったのですから。

そして、がんの研究を続けているうちに、少しずつ色んなことが分かるようになってきて、「がん」と「発生」と「老化」が全て一繋がりであることを多少認識できた時に始めて、科学にドはまりしました。

「色んな分野にわかれてるけど、実は裏ではこんなに多くのシグナル機構が複雑に絡み合って、1つの生物学的特性を示しているのか!!」と感動した記憶があります。

なので、「今はまだそんなに好きじゃないかも」という方は、もう少し科学を勉強していくことで、自分は科学を本当に好きなのか分かるかもしれないので、とりあえずやってみましょう!!

長い前置きはこれくらいにして、早速ノウハウの公開に移りたいと思います。

ノウハウ①:ほぼ毎日研究のことを考え続ける

短期間で成果を生むには、とりあえず圧倒的に量をこなすしかありません。

これはもう受け入れるしかない事実です。

1日最低12時間以上研究のこと(論文読む、テーマ考える、実験する、結果を解析する、結果を考察する)をやり続ける日々を3年間送った結果、私はここまでの成果を出すことができました。
(月に2~3回は遊んだりしてましたが、それでもその日は一切研究のことを考えないというわけではありませんでした。)

私の場合は、通学中の電車の中や、お風呂を出てから寝る直前までの時間は、論文を読むのを日課にしていました。

論文を読むことで、新しい知識を取得できたり、自分の研究テーマを立案できるので、気の赴くままに論文を読んでいた気がします。

不思議なことに、あまり辛かった記憶はないです。(記憶から消されただけ?)

実は量をこなしているうちに、勝手に好きになっていたのかもしれません笑

ノウハウ②:最初のうちは、基礎固めに注力する

私が所属していた研究室では、学部生の頃から自分で研究テーマを探すことを推奨している研究室でした。
(その際に考えた、研究テーマの探し方については、「【学生・卒論】研究テーマの設定方法!!」の記事をご覧ください。)

特に研究室に入りたての頃は、実験手技の向上や原理への理解で忙しいと思いますが、それと並行して、自分が研究する対象(がん、アルツハイマー、糖尿病、老化など)への基礎的な理解することも非常に重要になります。

私の中で研究とは、「既存の知識をベースに仮説を立てて、まだ明らかになっていない何かしらの事象を明らかにする」ことと捉えていますので、研究対象への基礎的な理解がないと、そもそも仮説を立てることができないのです。

基礎的な理解なしで研究を進めていると、既に明らかになっていることを繰り返してしまったり、Journal Club (学生が持ち回りで論文を紹介する会)で得られる知見が少なくなってしまいます。

ここは初期投資と割り切って、ある程度の時間を基礎的な理解に費やすことをお勧めします。

尚、研究対象への基礎的理解を深めるための方法は、「【初めての疾患を勉強する方向け】最速で最先端の情報までcatch-upできる方法!!」の記事にまとめていますので、合わせてご覧ください。

ノウハウ③:気になることがあれば、積極的に仮説検証してみる

研究対象への基礎的な理解も取得し、最先端の論文までcatch-upできた方は、次のステップです。

最先端の情報に触れていると、仮説を思いつくことがありますよね?

(この論文の結果って、自分の研究に活かせないだろうか?)
(こんな手法で明らかにする方法があったんだ!自分の研究でもそれって活用できるんじゃないかな?)

と思い始めたら、それは新たなテーマ創出や自分のテーマを推し進める絶好のチャンスです!!

闇実験でも何でも、積極的に仮説検証してみましょう。
(本当は担当教員からの承認もらえるのが一番ですけど笑)

(研究費を取ってくる先生を除けば)、基本誰にも迷惑も掛からないですし、やって損はないと思います。

ある意味、実験ほどハードル低く仮説検証ができる操作を私は知りません。
(迷惑がかかるのは、扱う細胞ちゃんだけ!!!)

その結果、いいデータが得られれば儲けものです。まさにローリスク・ハイリターン

(あ、事故だけは気を付けてくださいね…。)

ノウハウ④:テーマの大筋の現象を捉えるところまでは自分の手を動かす&その後は他者の助けを借りる

自分の考えた研究テーマが軌道に乗るまでは、ひたすら自分の手を動かすことが重要です。

でも逆に、研究テーマが軌道に乗ったら、続きを他の人にお願いするのも1つの手です。

他の人にお願いするといっても、実験結果の解釈や次の一手は一緒に考えます。あくまで実験の一部をお願いしたり、代わりに文献をあたってもらうといったものです。
(最後まで責任を持つのは当たり前です。)

私がよく助けてもらっていたのは、以下の2パターンの学生です。

・研究にやる気はあるけど、まだ研究室に入ったばかりでどうしたらいいか分かっていない学部生
・卒論書くために研究室に入ったけど、卒業できればまあ何でもいいなーと思っている学部生

前者の場合は、先輩の研究につくことで、体系的に理解できるというメリットを、

後者の場合は、この研究にテーマを扱うことで、少なくともネガティブデータだけで終わることはなく、卒業には問題がないという精神的安心感を、

提示しつつ、本人たちと話し合いの末、快諾してもらいました。

多くの人を巻き込んでいなければ、3年間で7本Publishまで到達するのはまず無理だったと思います。

ノウハウ④’:他者の信頼を獲得する(ノウハウ④ができないと思った方へ)

「ノウハウ④なんて、担当教員が許すわけないだろ!」

と思った方向けの内容になります。

もしそう思うのであれば、あなたに対する担当教員からの信頼が足りていないのかもしれません。

実績を上げたい担当教員からすれば、自分の思いつかなかった研究テーマを生み出す学生は喉から手が出るほど欲しいと思うからです。

そういう学生には、やるべきことが分かっている実験をやってもらうより、新たなテーマを創出してもらう方が、よほど研究室全体の生産性が高まるのです。

私の場合は、学部4年時に生み出した大量の研究データと、Journal Clubで担当教員も唸らせる質問をしたことで、担当教員からの信頼を獲得したと思っています。

これは担当教官の学生に対する期待値を私が上回ったことに起因すると思っています。
(期待値を超えることで他者からの信頼を獲得することについては、「周囲の人間から信頼を獲得するたった1つの方法」の記事をご覧ください。)

ただ、大量の研究データも教員を唸らせる質問も、量をこなすことで付随的に得たものなので、結局はノウハウ①の量をこなすということに終着するのだと思います。

まとめ(研究を頑張るといいことづくめ!!)

私は研究を頑張ることで、色んな恩恵を受けたと思っています。

・論理的思考力が身につく
・プレゼンが上手くなる
・周囲の人を説得する力がつく
・英語を読むのがあまり苦にならない
・比較的簡単に、就活で内定がもらえる

特に修士課程であれば、筆頭著者の論文が1報出てるだけで、他の人よりも優位に就活を進めることができます。

また就職後も、研究生活で培った上記能力は研究と一切関係のないフィールドでも活かすことができています!!

このノウハウを参考にするかどうかは置いておいて、きっと将来役立つ能力が培えると思いますので、ぜひ一度研究に没頭してみてください!!

ではではまた~。

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