こんばんは!
さてさて、今回は”医療データを扱いこなすのはどこの会社か?”ということについて、説明してみたいと思います。
これまでお話してきましたように、ブロックチェーンの技術により、今後患者さんのデータ(病歴、処方歴、臨床検査値、検査画像、etc)が全て患者さん自身の資産となります。そして匿名化を始めとしたセキュリティが十分に整備された状態で、患者さんのデータを製薬企業などに売ることができます。
患者さんはお金(トークン)をもらえ、製薬企業は患者データをもとに、効率的な新薬開発に注力することができます。
詳しくは、以下の記事をどうぞ。
では、このブロックチェーンを基盤にしたプロトコル(患者さんが自身の医療データを売買できるネット上の基盤みたいなものと考えてください。)は誰が作るのでしょうか??
製薬企業でしょうか?
いえ、おそらく異なるでしょう。
なぜなら患者さんのデータというものは、現状入手ハードルはとても高いです。そのため、多額の先行投資が必要になるかと思います。
しかし、製薬企業はそのプロトコルを作成しても、自社で活用することしかできず、他社からの使用料を得ることは難しいのではないかと感じています。(最近新規薬剤の値段がどんどん下がっていき、製薬企業への風当たりが強くなっていますが、それでもメガファーマ同士の共同開発は活性化していないと感じます。おそらく越えがたい壁があるのでしょう。そのような状況下で1社が上記プロトコルを作成しても、共有知とはなりえないと思います。)
では、どこの会社なのか、、、、、?
私は2社しかないと考えています。
1社目は、、、
M3ですね!!!
医療 X ITの先駆者であり、がんがん成長していますね。新たな知の導入にも積極的です。加えて、医師への情報提供力もあり、医師からの信頼も厚いでしょう。そのため、導入の速さを考えたら、M3が一番実現に近いと思っています。
しかし、海外の患者さんのデータ取得に壁があると感じています。発展途上であるだけに、まだまだ海外進出という点においては、他の会社に後れをとっています。今後は日本人のデータだけでなく、多くの人種のデータが必要となるため、別の対策を講じる必要があると思っています。
それでは、もう1社はどこでしょうか?
私は(Global展開している)CROだと思っています。
理由は、新薬開発のためのサービスの一環として提供可能であるため、長期的に十分な利益を得られると思うからです。
CROとサービス業の話については、以下の記事をどうぞ。
そして、先ほどM3の時に出ていた問題点を、Global展開しているCROであれば解消できると思っています。しかしスピード感においては、M3に遅れをとるのは間違いないでしょう。
しかし、数あるCROの中でも特に上記の社会を実現しやすいCROがあります。
それは、、、、
IQVIAという会社です。
IQVIAとは、旧クインタイルズと旧IMSが合併した会社です。
クインタイルズは、もともと世界No.1のCROであったため、各国への展開は十分であり、これまでの臨床試験で扱ってきた病院情報も潤沢でしょう。
加えて、IMSは医療系のコンサルティング会社ですね。非常に面白いのは、この会社は多くの日本市場のデータを所有しているという点です。
つまり、プロトコルを作り、そこにデータを乗せるための基盤が十分にそろっているのです。
臨床開発 X データという素晴らしくシナジー生み出しそうな合併ですからね。ブロックチェーンを始めとした新しい技術への適応も早いのではないでしょうか。
ということで私の一押しはIQVIAでした!!!!
はやくこんな世界が実現して、世の中から治せない病気がなくなるよう、これからも頑張ります
ではではまた~~