ネオアンチゲンの将来性について

こんにちは。

今回は、ネオアンチゲンの将来性について、お話してみたいと思います。

以下3行まとめです。

・ネオアンチゲンとは、がんと正常細胞を見分ける目印だ
・ネオアンチゲンに注目している製薬企業がいる
・ネオアンチゲンのコンセプトは、究極の個別化医療

(今後のがん治療の方向性については、「今後のがん治療薬の方向性!?」もご覧ください。)

■そもそもネオアンチゲンとは???

”がん細胞表面のMHCによって提示されるペプチドの多くは自己である.一方,がん細胞にはDNA変異が生じている場合が多く,その部位から翻訳されアミノ酸配列に変異が生じたペプチドがMHCに提示された場合,T細胞はこれに強く反応する.この変異ペプチドはネオアンチゲンと称される非自己の抗原である.”  by 実験医学

なんのことやら、よくわからないので、もう少し簡単に…

ネオ(新)+アンチゲン(抗原)=ネオアンチゲン!!

ということで、新しい抗原のことを指しているんですね!!!

私たちの体の中には、免疫細胞というものが私たちの免疫機能を調整するために存在しているのですが、これが自分の細胞と外的な異物(菌とか)を区別する方法として、抗原を使っているんです!!

つまり、抗原が自分と同じだったら、免疫細胞が”自分と一緒だ!”と思って殺さないし、逆に抗原が自分と違えば、免疫細胞が”こいつが敵だ!!”と思って攻撃するわけです。

(臓器移植をした際に生じる、拒絶反応とかも、これが原因ですね。。。)

がん細胞も元は自分の細胞なので、抗原は同じなんです。なのでがん細胞が免疫細胞の警備を潜り抜けてしまうこともしばしばあります。

しかし、がん細胞は多くの遺伝子変異を持っています。例えば、細胞増殖をコントロールする遺伝子に変異が入ってしまった結果、がん細胞がずっと増殖するのです。

遺伝子変異が起きることで、正常細胞と比較として、がん細胞の提示する抗原が若干変化するのです!!

これがネオアンチゲン!!!!

このネオアンチゲンを活用することで今後のがん治療に大きな変革が起きるのではないかというのが今回のお話です。

■ネオアンチゲンを活用している製薬企業

ネオアンチゲンを用いた創薬研究をしているベンチャー企業に、ブライトパスが挙げられます。

[blogcard url=”https://www.brightpathbio.com/pipeline/grn-1301.html”]

これがどのくらい有用化というと、国立がん研究センターと共同研究しちゃうくらい期待度も高いです笑

[blogcard url=”https://www.ncc.go.jp/jp/information/pr_release/2017/1027/index.html”]

なぜ(私も含めて)こんなに注目されているかというと、完全個別化がん免疫療法というのを達成できる可能性があるからなんです。

ネオアンチゲンワクチンとは、自分のがん細胞が提示している抗原を目印にすることで、がん細胞だけを特異的に免疫細胞が攻撃できるようになるのです!!!

(ネオアンチゲンワクチンとは、免疫細胞に”こいつががん細胞だから、こいつだけ殺すんだよ”と教えてあげるイメージですね。)

つまり、免疫細胞に”何ががん細胞か教えてあげる”ことで、誰のがん細胞でも認識させることが可能なわけです。

”がん患者さんが病院に来ます→ネオアンチゲンを調べます→免疫細胞に”この人のがん細胞はこの目印だよ”と教えます→患者さんにネオアンチゲンワクチンを投与し、がん細胞だけを殺します”

という流れが作れるのです!!!

■ネオアンチゲンは”完全な”個別化医療を目指す!

この治療法が画期的なのは、”治療薬Aが、患者さんに効くか?”というアプローチではなく、”この患者さんに効く治療薬にするにはこうだ”という患者さんありきの治療法が確立できるという点です。

患者さんありきで変化できる治療法こそが、個別化医療の本質だと思いますので、その点において、ネオアンチゲンワクチンは個別化医療の最先端だなと思っております。

今はまだ、遺伝子解析技術を用いて”がん排除能の高い”ネオアンチゲンを予測し、患者さんごとに異なるワクチンを都度調整して投与する完全個別化ワクチン療法に関する臨床試験が行われています。

しかし、そう遠くない将来、患者さん個々に最適なネオアンチゲンワクチンが都度調整できるようになることは間違いないです!

なので、ブライトパスさんにはぜひ頑張ってほしいと思います!!!!

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