今後の医薬品業界は(創薬)ベンチャーと(商社化した)メガファーマが増えていく!?

こんにちは。
 
さて今回は、今後の(新薬創出型の)医薬品業界のプレイヤーに訪れた環境の変化ついてお話してみたいと思います。
 
以下、3行まとめです。
・メガファーマのパイプランは企業自体の買収や導入品が多い
・創薬の中心はベンチャーへと移ってきている
・メガファーマ同士のM&Aも活発化している
 
それでは早速本論にまいりましょう。

メガファーマのパイプラインは他社由来のProductが多い

まずは、以下のグラフをご覧ください。
 
こちらの記事より引用)
 
このグラフは、世界で売上上位の製薬企業において、2013年から2018年第一四半期までに承認された新薬の数と、新薬のシーズの由来を示しています。
注目すべき点は、Company acquisition(企業買収)とIn-licenced(導入品)の割合が8割といっても過言ではないことです。
 
つまり、既にメガファーマは自社で有望な新薬を開発するよりも、創薬ベンチャーが開発した有望なシーズを買い取る方向に舵を切り始めているということが分かります。
(上記の引用記事にも記載されていますが、ノバルティス社だけは別のようです。ノバルティス社の研究開発力の素晴らしさを示すグラフでもありました。)

創薬の中心はベンチャーへ

創薬ベンチャーや中小製薬企業由来のシーズが、 世に出てくる医薬品を占める割合が上がってきています。
主な理由としては、「オープンイノベーションの加速」と「起業の易化」だと思います。

オープンイノベーションの加速

各国も積極的にオープンイノベーションを推進しており、産官学の連携数は年々増加しているのではないでしょうか。
例えば、第一三共はTaNeDSというプログラムを始めることで、積極的にアカデミア発の有望なシーズ・技術と出会う機会作りを行っています。
 
これにより、「製薬企業」と「まだ見ぬ有望なシーズ・技術」が出会う可能性が高まっています。

起業の易化

インターネットの普及も十分に貢献しているでしょうか?
 
以前よりも、確実に簡単に起業できるようになりました。
 
最近はアカデミア発や、大手製薬会社からスピンアウトした創薬ベンチャーが増えてきています。
 
これは、インターネットの普及に伴い、独自のシーズ・技術を持っている人たちが簡単に自分の存在を世に知らせることができるようになったおかげです。
 

例えば、HCV治療薬であるソバルディやハーボニーを開発したことで一世を風靡したギリアド社は、約20年前創業のベンチャーだというのだから驚きです。

(日本法人に至っては、なんと2012年設立とのことです。)

今後も第二のギリアドを目指して多くの創薬ベンチャーが生まれ、創薬の中心となることが期待されます。
 
また、それが可能な程、新たな技術の開発と、それを活用した医薬品シーズ登場のサイクルは速くなっていると感じます。

メガファーマ同士のM&Aも活発になってきた

新薬開発の難化や、アカデミア発の技術へのアクセスが容易になったことで、メガファーマの商社化は今後も加速すると思います。

そして昨今のメガファーマにとっては、創薬ベンチャーだけでなく、メガファーマもM&Aの対象となってきました。
 
武田 メガファーマ入り実現も…シャイアー買収後に待ち構える険しい道のり | AnswersNews
武田薬品工業によるシャイアー買収が現実のものとなりました。世界トップ10入りを果たしますが、その先にも険しい道のりが待ち構えています。
 
米ブリストル・マイヤーズ、セルジーン買収で合意-約8兆円規模
米製薬大手のブリストル・マイヤーズ・スクイブは、米バイオ医薬品メーカーのセルジーンを買収することで同社と合意した。現金と株式交換方式による買収額は740億ドル(約7兆9800億円)と、製薬企業の買収としては過去最大級の規模となる。
上記2つのニュースに出てくる4社(武田、シャイアー、BMS、セルジーン)は、製薬業界に身を置く人みんなが知っているようなメガファーマですが、それでも合併するのです。
 
いかに製薬業界でM&Aが当たり前になってきているかが、分かるかと思います。
 
裏を返すと、製薬業界で働いている人にとっては、難しい環境になってきたのかもしれません。
 
なぜなら、合併することで、重複している仕事は人員削減の対象となるからです。
 
特に創薬ベンチャーは営業部隊は備えていませんが、研究開発部門は備えていることが多いです。
 
ゆえに、今後の研究開発部門はある程度住み分けされていくのかもしれません。
(きっぱり分かれるわけではありませんが、この色が濃くなるとは思っています。)
 
メガファーマ:提携先調査、研究後期、マーケティング、臨床開発(現場というよりマネジメント)
ベンチャー:シーズの探索などの研究初期から前期

いずれにせよ、自社にどんなことがあっても、いつでも対応できるように準備しておくのが重要だと思います。

準備方法が分からない方は、【転職のススメ?】研究開発者が流動的に動く未来をご覧ください。

 
・メガファーマのパイプランは企業自体の買収や導入品が多い
・創薬の中心はベンチャーへと移ってきている
・メガファーマ同士のM&Aも活発化している
 
ではではまた~~~
 

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