こんにちは。
さて、今回は、がん研究初心者の方へ、がん研究の概要を理解するためにぜひおすすめしたい1冊の本があり、記事を書きました。
おススメしたい本とは、デヴィータがんの分子生物学です!!
この記事では、デヴィータがんの分子生物学をなぜおススメしているのかについて、書いていきたいと思います。
”まだ、がんの研究全くしたことないんだけど!?”という方は、ぜひ”【初めての疾患を勉強する方向け】最速で最先端の情報までcatch-upできる方法!!”の記事もご覧ください。
(概観を理解するよりも、自分が最低限理解しなければならない事項に注力したほうが早いです。また、先に最低限を理解したほうが、概観を理解する際にも、記憶に定着しやすいです。)
以下、おススメする理由、3行まとめです。
・がんとは何かを体系的に理解することができる
・臓器、疾患別に詳細が記載されており、特定のがんに対しても深く理解できる
・辞書代わり、参考文献リストとしても活用できる
それでは、さっそくまいりましょう。
がんとは何かを体系的に理解することができる
”なぜがんは発生するのか”
”がん細胞と正常細胞の違いとは何か”
”がん細胞の生物学的特性は何か”
に対して、明確な回答を出せる人は少ないのではないでしょうか?
その疑問に対して、第一章で丁寧に解説してくれています。
また、テロメラーゼ、がん微小環境、炎症、epigenetics、 microRNA、などなど、がんの理解には欠かせない必須ワードに対しても、詳しく解説されています。
特定のがんに対して、詳しく理解することができる
”とりあえず、自分の研究対象のがん(例:大腸がん)だけでいいから、全体像を理解したい!!”
という方もいらっしゃるかと思います。
そのような方にも、”デヴィータがんの分子生物学”はおススメできます。
なぜなら、第二章では、各臓器ごと(胃がん、肺がん、肝臓がん、、、)に、各論を解説してくれているからです。
各臓器ごとにも、特徴的(代表的)な異常があるかと思います。
例)
大腸がん→多段階発がん仮説、MSI(マイクロサテライトインスタビリティ)
胃がん→H.pylori(ヘリコバクタピロリ)
肝臓がん→HCV、HBV
肺がん→fusion gene (EML4-ALK)
論文を読むと、Introductionの多くで、各臓器がんの発生の原因に触れられているかと思います。
Introductionをスラスラと理解するための、強力なサポートツールになります。
辞書代わり、参考文献リストとしても活用できる
論文読んでいて、わからない単語があった際の、辞書代わりにも活用できます。
”ググればいいや”と思いがちですが、質の担保できないインターネット上の情報を鵜呑みにするのは、とても危険です。
知識がついて、情報の確からしさを自己判断できるまでは、引用元がしっかりしている(質が担保されている)情報源に触れることを強くお勧めします。
引用元という言葉と関連するのですが、”デヴィータがんの分子生物学”は参考文献リストがとても豊富です。
気になった内容は、すぐに原著論文に飛ぶことができます。
(論文書いていると痛感しますが、すぐに原著論文に飛べるというのは非常に重要なのです・・・)
1冊の参考書だと思って、ボロボロになるまで使い込みましょう!!笑
最後に
ここまでで、本の紹介は終了です。
いかがでしたでしょうか。
私自身、この本には非常に助けられたので、思わず宣伝してしまいました笑
この本を通じて、がん研究へのハードルを少しでも下げられますように!
それでは最後に3行まとめを書いて終わりたいと思います。
・がんとは何かを体系的に理解することができる
・臓器、疾患別に詳細が記載されており、特定のがんに対しても深く理解できる
・辞書代わり、参考文献リストとしても活用できる
”まだ、がんの研究全くしたことないんだけど!?”という方は、ぜひ”【初めての疾患を勉強する方向け】最速で最先端の情報までcatch-upできる方法!!”の記事もご覧ください。
ではではまた~